EPISODE4のコンセプトは「新体験」 ファンタシースターシリーズだからこその挑戦を

4Gamer
 本日はよろしくお願いします。  

ハウンズ RMT
 いよいよ間近に迫ったEPISODE4についてお聞きしたいと思いますが,今回のアップデートでは初めて「ダブルディレクター体制」を採用されていますね。

中村圭介氏(以下,中村氏):
 はい。これまでは1人のディレクターがすべてを見ていたのですが,EPISODE4は僕と,EPISODE3のメインプランナーである濱﨑の2人で作業を分担する形になっています。
 具体的には,僕がEPISODE4を全般的に見つつ,主にシステムやマップ周りを担当します。

濱﨑大輝氏(以下,濱﨑氏):
 そして,僕は主にバトル関連のバランス調整やアクションなどを見ています。

中村氏:
 EPISODE4のコンセプトは「新体験」ですので,これまでの延長線上でゲームを作るだけではコンセプトを実現できません。ゲーム全体のボリュームが増えてきているなか,さまざまなパートに目を配り,仕様や実装がコンセプトを実現できているかを確認し,クオリティを高めていく必要がある。そこでディレクターを2人にすることで,お互いに協力し合って,より質の高いものを目指そうということです。

 

4Gamer
 なるほど。
 それでは,EPISODE4における「新体験」について詳しく教えてください。

中村氏:
 PSO2は3年間サービスを続けてきたことで,「PSO2ってこういうゲームだよね」という「常識」のようなものが生まれています。その固定概念を壊し,これまでにないような体験で新しい驚きと喜びを提供するのが,EPISODE4のコンセプトです。
 それは,単に「これが新要素です」と我々が出して終わりというものではなく,実際に体験した皆さんに「これは今までのPSO2にはない新しさ,楽しさだ!」と感じてもらうことが目的ですね。

4Gamer
 EPISODE4に関する発表では,2028年の「地球」,そして新フィールドとして「東京」の街が登場することに驚かされました。これまでのファンタシースターシリーズでも地球は登場していますが,物語に女子高生が関わってくるというのも予想外でした。このタイミングで大きな変化を与える理由はなんでしょうか。

酒井智史氏(以下,酒井氏):
 今でなくてはできない“冒険”だと思っています。
 現状,プレイヤーの中にもある種の慣れが生まれてきて,一方で新規ユーザーを獲得しづらくなっている。それが,EPISODE3で物語に一区切りがつき,アニメの放送がスタートし,PS4版のサービス開始を控えている今こそ,こうした状況をリセットするのに最適なタイミングだったということです。
 実は,PSO2のサービス初期から地球を登場させるという構想は存在していました。しかし,「いきなり地球を出すのは飛躍しすぎかな」と考えていたんですよ。

公式番組「PSO2放送局」発表スライドより
PSO2 | ファンタシースターオンライン2

4Gamer
 長い間,温めていたアイデアだったんですね。

酒井氏:
 SFの面白さとはいろいろあると思いますし,「想像上の惑星での冒険」というものをこれまでやってきました。ですが,ファンタジーではできない「何でもアリ」感や「日常にSF的なものが入ってきたときの違和感」というのもSFの面白さの一つであると思っています。
 PSO2に近未来の地球が入ってきたことで,本当に何でもアリの世界になったし,日常と非日常の境目を楽しんでもらえるようになりました。
 ファンタシースターシリーズにはたびたび地球は登場していますし,SFファンタジーとしてはとても面白い題材でもあります。挑戦をし続けるシリーズですから,ここで新たな挑戦を仕掛けるのは,とても「らしい」ことだと思っています。ほかの有名IPのゲームにはなかなかできない,PSO2だからこそ可能な挑戦ですね。